2013年6月29日土曜日

リサイクル学:「リサイクルショップの始め方」売上について①

「リサイクルショップの始め方」

今回は「売上」についてです。
どこで売るか、どのように売るかです。

売り方は、大きく分けて4つあります。

 ①各地の古物市場で売る。
 ②自店舗で売る
 ③露天、フリマで売る。
 ④ネットで売る

今回は
①各地の古物市場で売る。をご説明します。


前回の「仕入」でご説明したように

古物市場に出入り出来るようになりましたら、市場での「売り」を考えましょう。

市場では買うだけでなく自ら出品することもできます。

つまり

自前(店舗やネット、別の市場などで仕入れた)商品を市場で売ることができます。

これは一見単純な売り方でしょうが、古物商ならではの利益のあげ方があります。

ここはリサイクルショップという古物で商いをするものにとってとても大切なポイントです。

それを理解してもらうために、唐突ですが仕入について質問します。

自前で仕入れた商品はいくらで仕入れたでしょうか?

それが安ければ安いほど、売価が高ければ高いほど利益は出ますよね。

では極論、0円で仕入れることが一番の利幅でしょうか?

答えはNOです。もちろん高い利幅がでますが一番ではありません。

正解は、

お金を頂いて仕入れる、です。

これが最大利幅をもたらします。

つまり、商品を買い取るのでなく、売り取るのです。(これは正しい言葉ではありませんが意として使用しています)

おそらく、この答えを読んだ方は、

そんなことができるのか?してもいいのか?と思われたと思います。

この点は非常に誤解をもたらす部分であり、

実際にこの方法を使った、商売というよりも詐欺の部類に入るような業者もいます。

では、誤解のないようこの方法のご説明します。

どう売り取るか。

例えば、

潰れたお店の片付けから生じたモノ
壊れた商品、すぐには市場価値が見出せない商品

そのようなモノを持たれた方は、いますぐ処分したいというニーズを同時に持たれます。

このニーズに応えるような、つまり処分サービスとして、お金を頂いて引き取ります。

こういった需要と供給の接点を活かし、仕入を有料で行うのです。

仕入れた商品は、欲しいという人を新たに見つけさえすれば

仕入で儲けが発生し、続いて販売で儲けがでます。

ダブルで儲けがでるので、利幅しかありません。

厳密には、仕入時の車両運搬費、人件費の固定コストや

壊れた不良品の際の修理などに費用は発生しています。

しかし、それを差し引いても大きな利幅は魅力的です。

こういった一般の小売では考えられない「売り方」が古物商には存在します。

それを最大限活かす場所が「市場」です。

市場では、あらゆるものが売買されているので、

同時にあらゆるニーズが比例して市場には存在しています。

先に仕入れた商品を欲しいという人がいれば、成立です。

ただし、取引相手は同業者です。

相手も同じ商売をしているのですから簡単には成立しません。

利幅の最大値を出す公式はできても、実際は需要と供給の兼ね合いが大きく作用します。

それこそ「市場」原理とでもいうように公式の答えは、市場、神のみぞ知るという結論に至ります。

では市場のメリットが実際は目減りするかというとそうではありません。

ここでもう一度仕入を考えてみますと、

有料で仕入れた方の商品を実店舗で販売した際に、

その方がたまたま商品を見てしまったらどんな印象を持たれるでしょう?

このように販売ルートが実店舗だけでは、

古物商は店舗運営をする上で難しい側面を持っています。

そんな実店舗では販売しにくい商品を市場でもって、

自店では売れにくい品の換金と考えて販売するのです。

市場はこういったリスクヘッジの場所としても機能しています。

また先に申し上げたように同業者、

いわゆるプロとの取引ですから利幅はそんなに見込めないのが現実です。

しかし、ここで仕入れ時に発生した経費を相殺するくらいの売上は見込めるので、

有料での仕入が「儲け」と呼べるくらいの売上にはなる、という結果になります。

このように販売ルートを多く持っていることで商売をまわしているのが古物商です。

リサイクルショップや回収業者などが車で街を走り回っているのは

単純に店舗の商品確保のほかにも販売ルートがあるため、

仕入れた分だけ売り上げが見込めるからです。

一般的な小売と比べると「在庫リスクが低い」特性を十分に活かすことで、経営も安定します。

売上についてのご説明でしたが、やはり「仕入」こそが一番大切だということを認識して頂けたかと思います。

そして、仕入と売上の接点である「市場」の大切さも感じて頂けたかと思います。


次回は売上の方法②以降のお話しをさせて頂きます。


前回「仕入」についてはコチラ

道具屋C,1のHP
http://www.geocities.jp/nohi1212/

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