ハチがいなくなると、どうなるってんだい。
ある日、不自然に、不可解にハチたちはいなくなった。
その事実が何を意味するのか。
人間と自然は二項対立するものではなく、
人間も自然のほんの一部分であって、
人が自然に手を加えるということは、
その自然も人に手を加えるということ。
そんな至極当然の自然摂理を前提としている。
時間差さえあれど、
人は自らが行った目の前の物事に
ある日後ろから突然、背中を押される。
自然の変化は悠然ではあるが厳然でもある。
人間の資本主義が消費と生産のサイクルを右肩上がりに加速させ、
その加速感が、人に本当の意味での「資本」の有限さを忘れさせる。
限りある資本はゆっくりと大胆にその姿を変える。
自然が加速にブレーキをかける。
それでも人は加速することをやめようとはしない。
まるで何かに追われているように怖れるようにアクセルを踏み続ける。
人が何かをした、ハチはいなくなった。
ハチがいなくなって、花は花と出会えなくなった。
花が花と出会えなくなって、実り多き秋が冬に変わった。
ある冬の晩。
人々の食卓はさびしく、みな右肩を落とした。
ある分子生物学者に、ある人が言った言葉。
”狂牛病を防ぐために何をすればよいか。
それは簡単なことです。牛を正しく育てればよいのです。”
こんな言葉で締めくくられた本を閉じ、ぼんやりとした記憶のいつか観た映画からこんな言葉が浮かんできました。
”宇宙の秘密は緻密な蜂蜜” by映画「月とキャベツ」
自然が持つ合理性に、人はいま一度立ち返らないといけない。
道具屋C,1のHP
http://www.geocities.jp/nohi1212/
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