2013年6月16日日曜日

リサイクル学:本の紹介「パパラギ」

パパラギ。

サモアの人は白人をこう呼ぶ。

この呼び名には文明社会への軽蔑が含まれており、

”文明は光を与えるものではなく、暗闇に引きずり込もうとしている”

パパラギの奇々怪々な行動を見た酋長ツイアビはそう語った。

僕が生まれるよりもずっと前に文明は生まれているので、

文明以前の暮らしや人々の生き方を僕は知らない。

あって当たり前だと思っている、いや思うもなにもなく文明について考えることすらしなかった。

当たり前が当たり前ではない、文明が光ではなく暗闇かもしれない。

そんな見方に気づくと、なんだか急に肩が凝った。

どこか遠い島では僕がいる場所とは違う暮らしがあり、モノやお金がなくても人生を謳歌している。

僕らだって人生を謳歌するために、豊かさや光を求めて文明が生まれたはずなのに、

光が眩しすぎて何も見えなくなってしまったのかな。

少しばかり目をつぶり耳をすまし、

彼らが見えているもの聞こえているものを感じたくなった。

風が吹いて陽があたたかく、空が青くて土がだだっぴろい。

まだまだ文明が目を眩ませる。

それでもここから手繰り寄せていかないと、彼らの見えた光は私たちには見えない。







道具屋C,1のHP
http://www.geocities.jp/nohi1212/

0 件のコメント:

コメントを投稿