パパラギ。
サモアの人は白人をこう呼ぶ。
この呼び名には文明社会への軽蔑が含まれており、
”文明は光を与えるものではなく、暗闇に引きずり込もうとしている”
パパラギの奇々怪々な行動を見た酋長ツイアビはそう語った。
僕が生まれるよりもずっと前に文明は生まれているので、
文明以前の暮らしや人々の生き方を僕は知らない。
あって当たり前だと思っている、いや思うもなにもなく文明について考えることすらしなかった。
当たり前が当たり前ではない、文明が光ではなく暗闇かもしれない。
そんな見方に気づくと、なんだか急に肩が凝った。
どこか遠い島では僕がいる場所とは違う暮らしがあり、モノやお金がなくても人生を謳歌している。
僕らだって人生を謳歌するために、豊かさや光を求めて文明が生まれたはずなのに、
光が眩しすぎて何も見えなくなってしまったのかな。
少しばかり目をつぶり耳をすまし、
彼らが見えているもの聞こえているものを感じたくなった。
風が吹いて陽があたたかく、空が青くて土がだだっぴろい。
まだまだ文明が目を眩ませる。
それでもここから手繰り寄せていかないと、彼らの見えた光は私たちには見えない。
道具屋C,1のHP
http://www.geocities.jp/nohi1212/
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